DOKI DOKI, INC. 始めました - Our life together is so precious together. Starting over!
今度、サンフランシスコを拠点に IoT( Internet of Things )をアートの視点で捉え直すスタートアップを始めました。DOKI DOKI, INC. と云います。
まだ始まったばかりで自社製品は何も有りません。ですが問題意識だけは有ります。それは、"IoT" と言う非常に大きな産業的機運を社会的な問題解決の側から考えられないか?と言う問題意識です。
ここサンフランシスコは、社会問題のショールームか?と言うほど、緊張感の満ちた所です。特に自分の住んでいるMission St.の6thから7thに掛けてのエリアはテンダーロイン程ではないとはいえ、ホームレスの多いエリアです。
そして、その中にはHIV患者やドラッグ中毒者も居て、見るからに危険です。それはアメリカが抱える社会的問題の一部の極めて顕著な表出だと思うのです。そしてそれが却って「テクノロジーで世界をより良くする」アイデアを考える、非常に良い機会を自分自身に与えてくれているように感じるのです。
IoTは、あらゆる現実世界の物事が情報ネットワークと繋がり合う、非常に夢のある領域です。
そして、それはワールドワイドウエブ(およびサーチ)やソーシャルメディアが今まで切り開いてきた、自由で闊達な世界を更に現実の社会生活に浸透させられる技術です。
そこで今ここで感じているような社会的問題の解決に何か貢献ができないものか?と言う問題意識が芽生えてきました。
もちろん、スマートフォンは高度に進化を遂げたパーソナル・デバイスとして、今後も大いに人の創造性や生産性を拡張していくことでしょう。
でも、これから更にインターネットが世界に対して大きな価値の転換をもたらしていくとすれば(そして、その一部がIoTと呼ばれるでしょう)、それはもっと「個の空間」を超えた、「公の空間」を相手にしなくてならないのでは?という気がしてなりません。
スマートフォンのエゴイスティックな情報処理プロセスではなく、パブリックな空間で誰もがアクセスできる、社会的な空間に於ける機会均等や行動の自由を増進する動きをテクノロジーを通じて実現することができないか?
それがDOKI DOKIで IoT をアートの視点から捉え直してみようと思った理由です。
昨今、現代アートはギャラリーやミュージアムの空間を超えて、より社会的な問題意識を浮き彫りにするソーシャル性や、現実に起こっている問題課題に対してのアクションを問うものにどんどん変遷していっています。
DOKI DOKI で IoT を単なる技術的課題に収めるのではなく、社会的問題・課題を睨んだものとして扱っていきたいと言うときに、そういったアート的な視点が非常に役に立つだろうと感じています。
いずれにしろ、今は本当に何もない(有難いことに何も持っていない)試行錯誤の期間です。また、具体的な製品をご報告できる機会が来たら、このブログ等で情報発信したく思います。なにとぞ、引き続きよろしくお願い致します!