"宝物"はいつも目の前にある。 テレパシーワンのグローバルな製品マーケティングと日本の技術者スピリット
最新のニュースによるとグーグルグラスは made in USA になる可能性が高いそうですね。
記事を読むとシリコンバレーのフォックスコン工場でのアセンブルが示唆されていますが、比較的小ロットからスタートするグーグルグラスは光学製品でもあるので検査等の繊細なプロセスを考えると、グーグルプレックスからも非常に近いサンタクララ近辺は製造に最適な場所かもしれません。
一方、テレパシーワンは?と言うと、ある意味 made in Global を地で行っています。先ず最重要のオプティクスは日本のメーカーの最先端技術の結晶です。そして、システム廻りはシリコンバレー、製造アセンブリに関しては今のところ中国を予定しています。
グーグルグラスのオプティクスは正直判りませんが、テレパシーの機能性、性能、デザインなどを最終的に決定づける光学エンジンの世界は、実は日本企業の独壇場です。
テレパシーは昨年末にも京都で開催された世界中のマイクロプロジェクター技術の粋を競う国際学会に参加し、数多くの最先端光学技術を探索しました。そこにはイスラエル、ドイツ、フランス、アメリカなどの著名企業も出展してプレゼンテーションを行なっていたのですが、最終的には日本の光学が最高度に優れていました。
超小型かつ高品質でロングライフバッテリーで使うことのできるオプティクスは、少なくとも2013年の現段階では日本のメーカーが最先端なのです。そして、これにシリコンバレーのシステムインフラ開発構築技術、そして中国の製造量産技術を組み合わせて、さらにグローバルなマーケティングによって世界市場に届けようというのがテレパシーのエリア戦略です。
この4月からはサンフランシスコ市内にヘッドオフィスを構えプロダクトマーケティングを進めますが、それもその一環です。
ウェアラブルデバイスは、明らかに現時点で最盛期を迎えているスマートフォンの次の世代のキーデバイスです。そして、それは国境に縛られたドメスティック製品ではなく世界普遍の製品であるべきです。それを確実に実現するためにも拠点や地域戦略は常に地球規模で考え行動すべきと考えています。
さて、先ず日本製品ありきで始めたわけではないテレパシーワンのオプティクス開発ですが、実はまさに目の前にその素晴らしい宝物はあった訳です。
そして、その結果得られた物は決して光学製品の塊だけではなく、非常に多くの、情熱溢れ限りない創造性を抱えたエンジニア達の努力を全く惜しまない支援態勢でした。
それは誇張でもなんでもなく世界トップクラスの素晴らしいアイデアとノウハウの集積ですし、群を抜いた創造的コミットメントなのです。個人的にはテレパシーの製品開発を通じて感じる日本メーカーの凄さは、筆舌に尽くしがたいレベルだと思います。もしかするとテレパシーの製品優位性は、それらの日本人エンジニアのひたむきな製品開発意欲なのかも知れません。
いずれにしろ、年内にお見せできるテレパシーワンの多くの部分に日本人エンジニアの技術者精神がふんだんに盛り込まれているいることだけは確かだと思います。