以心伝心記

Technology is anything that wasn’t around when you were born.

SXSW2013はもう始まっている(実践編)

今週はSXSW関係のイベントが二つあります。ひとつめは4/3のアップルストア銀座で行われるワイアード日本版主催のSXSW講座です。Compath.meの安藤さんやイーストの次廣さんにご参加頂き今年のSXSWリアルレポートを行います。あともう一つは4/5の渋谷mixi本社で開催されるルックバックカンファレンスです。既にエントリーされている方もいらっしゃると思いますが、SXSW2012 に参加したいと言う意欲をお持ちの方は是非お越し下さい。 

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オースティンで見つけた強烈な広告

さて、今回は全く趣向を変えて、SXSW2013でやったら良いと思う事を幾つかランダムに書き連ねてみますね。なにしろ二百人の日本人が海を渡った2012が起点になりますから、2013は冗談抜きで千人のサムライがオースティンに集結しても可笑しく有りません。

そうすると、2011-2012の取り組みとは異なるレベルのアクションが求められるでしょう。量の増大は質の変化をもたらします。そうすると単にオースティンに行く。あるいは出展するというだけではなく、もっと多種多彩なアクティビティが可能になります。

■トレードショー出展内容はもっと高度化する

今年は18社がSXSWトレードショーに出展しましたが、他のブースを見ても多くの学びが会ったと思います。また、単なるブース出展という点で思考する限界も判明したのではないでしょうか?ですから、ストリートイベントや会場付近でのアピールなど含めたもっと面的な出展など工夫の仕方は幾らでもありそうです。それよりも重要なのは、出展手前の製品リリースとその認知向上です。トータルな出展内容のレベルアップは今後の課題です。

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WOMBでのキックオフミーティング

 ■スタートアップ同士で共同出展を行う

SXSWトレードショーは例えばワールドモバイルコングレスやCESに比べると出展料金も安い上にウェブインダストリーへの影響力が高いので、コスト対効果が非常に高い出展機会と言えます。とはいえ、素材作成、部材持ち込み、現地での宣伝、ブースでのアピール、各種ディールなどをすべて自前でやるのは簡単な事では有りませんし、コストも掛かります。スタートアップ複数社で協同して行うのも良いアイデアだと思います。企画次第では共同出展自体がニュースバリューを獲得出来るかも知れません。

■SXSW進出をコーディネートする

今後SXSWをローンチパッドとして活用して行く企業が増大するでしょう。スタートアップに限らず、SXSWという非常に効果的ながら全体像の掴み辛い巨大イベントでの効果的な露出を演出する人が出て来るのは時間の問題かと思います。それを拡張すると、いまやシリコンバレーの著名企業が進出する先としても認知されつつあるオースティンへの進出をコーディネートすると言うもう少し息の長いビジネスもニーズがあるのではないでしょうか?

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ドイツのMLOVEからの取材光景

■キーノートスピーチやパネルディスカッションを企画提案する

2012にはGREEの荒木さんと電通さんが開催されたカンファレンスですが、どんなに無名で小さくてもSXSWでのカンファレンスは主催可能です。2011には三つの日本発パネルがあったのですが、事務局宛の直接提案やオープンな投票などを通じてセッションのアイデアさえあれば提案する事ができます。投票のハードルは決して低くは有りませんがアイデアが優れていれば充分にエントリーしてみる価値はあると思います。

■インタラクティブアワードにエントリーする

今年はPinterestの入賞が脚光を浴びたインタラクティブアワードですが、過去にはTwitterFoursquareも入賞しており、その年のトレンドを占って行く上でも注目度が高いアワードです。全くのスタートアップにはアクセラレーターと言う賞もあります。エントリーは年内メドなので実はそれほど余裕が有りません。ノミネートされないと意味が無い!とは思いませんが、もしノミネートされれば非常に価値が高いのでチャレンジをお薦めします。 

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渋谷FACTORYでの作戦会議

 ■海外メディアへの露出を準備する

SXSWには例年3千メディアが訪れます。そこには北米のテックメディアに限らず東海岸や欧州の大手メディアも大挙するので、同じ労力を掛けるとしても当然より効果の高い露出が図れます。ただ、できるだけその確度を上げる為には事前の製品リリースやメディアへの売り込みが欠かせ舞えん。ブロガーやインフルエンサーにも予め前もってのリーチをするべきですし、限られた時間出来る事は沢山あるのです。

■SXSWツアーを主催する

なにしろ五万人が一週間集って数千回のライブやセッション、パネルやコンテストのあるSXSWです。幾ら慣れていても全部カバーするのは無理ですし、どのイベントに出るべきか?本当に迷ってしまいます。そこで、SXSWツアーはどうでしょうか?もちろんそれはインタラクティブだけではなくフィルムやミュージックに関しても言える事ですが、パッケージ次第では日本国内では、とてもリーズナブルな価格内で体験出来ない様な凄い体験の出来るツアーが実現出来ると思います。

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WOMBでのキックオフミーティング

さて、どうでしょう?実はスタートアップの起業家だけでなく、色々な方にSXSWへのアクセスとチャンンスが有ります。2012でオースティンに参加した日本企業でも電通と博報堂があちこちで目立っていた様にコンテンツやメディアを持てる会社にとっても色々な入り口が有りますし、そこで露出する事の引き出す効果は小さく有りません。4/3と4/5には、また改めて直接お話出来ると思いますが、日本人が世界で闘える腕試しとしても多様な実験ができると思います。そこで目立つのは本当にアイデアと情熱次第。SXSW2013はもう始まっています。