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以心伝心記

Technology is anything that wasn’t around when you were born.

アプリの新しいヒットパターン

 

Path 2,0が話題を呼んでいる。僕のフェイスブックの海外クラスターの反響にもそれは明らかだ。記事を読んでも30倍のアクティブユーザー獲得と指摘されている。あるソーシャルアプリがPivotでいきなりここまで弾けるのは珍しい気がする。

そもそもアプリの場合、初期の獲得ユーザーベースが小さい場合はPivotしたからといって話題にならないし、ソーシャルウェブ的な広がりもなかなか期待し辛い。とは言え、これが本当の盛り上がりになれば、アプリケーションの新たなヒットパターンとしても大きなインパクトを残すだろう。

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そしてFlipboard、iPad用定番アプリとして自他ともに認めるヒット作品だが、最近出た iPhoneバージョンは強力な支持を受けて、即100万ユーザーを獲得した。

これもアプリのヒットパターンとしてはかなり異色だと言える。iPhoneからiPadへの広がりではなく、iPadからiPhone。しかもFlipboardは、iPadならではの大画面を活かした製品価値が特徴なだけに iPhoneでもヒットを飛ばせるかどうかはかなり未知数だった筈だ。だから、これも定番化すれば新しいスタイルを時代に刻むことになるだろう。

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AppStoreのデビューから約三年。まだまだ未知数の部分があるとは言え、ウェブサービスとは異なるアプリならではのヒットの作法が見出されつつ有る(これはマネタイズの手法も同じ)。一発芸的アプリや粗製濫造的なアプリのノイズの中から(ウェブに於けるリンクの考え方とは違う作法として)幾つかの顕著な事例が産まれつつある。

いずれのアプリも独自の価値観を独特のユーザーエクスペリエンスで包んで届けることで成功を収めている。これはグーグルやフェイスブックとは異なる価値軸での成功パターンを獲得しつつ有る様にも思える。

Pathは親しい仲で日常の行為を伝え合う体験性。Flipboardは、ソーシャルにフィルタリングされたニュースペーパーを優れたデザインで体感出来る体験性が強くユーザーを引き込んでいる。そういった意味ではInstagram 2.0もアプリの体験性をコアに新しいエコシステムを追求して進化し続けている。

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かつてはアプリを開発する事、その提供機能で差別化する部分が多かったモバイルアプリの世界が、よりコミュニケーションサイクル全体やウェブも含めたエコシステムとして付加価値を高める方向にステージが変わりつつある。

製品を顧客に提示する際のストロングポイントがアプリの体験性(つまり、高度なユーザーエンゲージメント)なのだ。我々が手掛けている拡張現実も、フロントエンドの体験性を高めながら、その上でサービス全体の設計デザインの活きる世界へと歩を進めて行かないと駄目だ。