以心伝心記

Technology is anything that wasn’t around when you were born.

Telepathy One が社会に問いかける文化運動のアイデアを図にしてみた。

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同じアイデアでも「成功するためのアイデア」と「失敗しないためのアイデア」とは、非常に似通っていながら全く異なるスタンスではないか?と感じています。

グーグルグラスとテレパシーワンが大失敗する理由は即答で百ほど挙げられます。恐らく普通のメーカーなら、そのうちの一つでも事業取りやめの理由として非常に有効だと考えます。

でも、それは逆に非常に大きなチャンスだとも言えます。それらを因数分解して、一挙解決のアイデアがもしも手に入れば非常に大きなマーケットを自ら創造できる可能性があります。

グーグルグラスとテレパシーワンは敵対関係と見做されがちですが、「失敗しないための」思考法ではなく「成功するための」思考法で考えて見るなら、むしろこの対立図式は大きなチャンスだと言えます。

なぜなら、上に上げられる失敗要因の多くをグーグル自らが解決をしてしまう可能性が有るからです。

 

例えば「プライバシー問題」「技術的課題」「文化的慣習との折り合い」「健康問題」「製品認知」「コンテンツの充実」「サービスの拡充」「エコシステムの構築」など、多くの場合コンペティターが相互に切磋琢磨することに因って解決が進んでいきます。

それは技術的解決だけでなく法廷闘争も含めたリーガルや政治的解決を含みます(ソニーが北米で個人録画の権利を獲得した法定紛争は非常に有名ですね)。

例えばウェアラブルの製品認知ひとつとってもグーグルグラスがたとえば10億円を掛けてPRするなら、テレパシーワンは1千万円程度で同程度のパフォーマンスを発揮することが可能です。

また、ITの巨人たちはグーグルグラスが現実世界のサーチとキーワード市場化をただ手をこまねいて見守っているわけでは有りません。

グーグルグラスの強敵の存在は、グーグルの敵にとっては大きなチャンスになります。グーグルグラスが現実世界サーチの世界を押さえることへの対抗勢力はきっと大きな物になるでしょうし、そういう衝突と軋轢はテクノロジー市場に新しい驚きと進化をもたらすことになります。

これも「成功するための思考法」で考えることで、失敗要因と言うよりもむしろ大きな機会だと考えられるポイントです。グーググラスの敵対者は全てテレパシーワンの仲間になり得るのです。

 

そして、パーソナルコンピュータ市場に続いて起こったスマート革命はウェアラブルに依って大きな変革の時を迎えつつあることは、既に多くのエンジニアやクリエーターに認知されています。

それはある種の大きな文化運動に発展する可能性を秘めていると考えます。もし、そういう俯瞰的視野で考えるなら、この対立図式はむしろそういった文化運動的モメンタムを作っていく上での非常に良い物語(神話的な構造)になり得ます。物語は、常に敵対構造や成長過程(と、それに伴う敵対構造の解消)を求めるからです。

かつてスティーブ・ジョブズがアップル復帰時に「Think Different」キャンペーンを行いましたが、あれはもはや製品のブランディングという領域を超越して、パーソナルコンピュータを巡る非常に大きな文化的運動でした。しかも、好都合なことにThink DifferentできないDELLやMSなどの敵対者も存在しました。

当時ヒット製品を欠き、マネージメントの混乱で身売り目前だったアップル再生の契機は、ヒット商品の仕掛け以前にアップルの価値観を世界に訴える文化運動だったのです。それにならって目下試行錯誤中なのですが、下に添付したのメモはテレパシーが考える社会運動的ムーブメントのアイデアです。

ウェアラブルデバイスが、どういった形で世界を変えていくのか?をある私企業が単体で手掛けるのではなく、敵対勢力やそのさらなる敵対勢力も巻き込んでどのように仕掛けていくのか?共にアイデアを出し合いませんか?素晴らしくエキサイティングな体験をご一緒できると思います。ぜひ、門を叩いて下さい。

 

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