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以心伝心記

Technology is anything that wasn’t around when you were born.

分子生物学的 SXSW 研究序説 - アイデアをどんどんオープンに語り合う姿勢は生存戦略に合致するのか?

気付きのある(意外性のある)対話は、日常生活の最中いきなりTwiterで始まります。

今回、凄く面白いなぁ..と思ったのは、僕が呟いた「良いアイデアがあれば、直ぐ隣の人で良いのでその場で即相談しよう!必ず新しい展開があるよ」というメッセージから始まったやりとりでした。

結構多くの反響が有ったんですが、とは言え、なかには「いや、話す相手は選ぶべきだ」「まだまだソーシャルの環境は未熟だから、なかなか期待する効果は得難いよ」「アイデアを出すことのリスクも有るよね」など、たしなめるリプライも少なからず有りました。でも、そういったリアクションは恐らく本来伝えたかった真意とは少しかけ離れている気がするのです。

なぜかと言うと「相手を選んでは、そもそも意外性のある=新しい知見は得られない」からです。また、「アイデアを出すリスクを超える効果を得られる筈だから、それを試してみては?」というのが、そもそもこの提案なのです。

さらに「ソーシャルネットワークが前提と言うより現実の家族、友人、ご近所の人、たまたま電車で乗り合わせた人、カフェで隣にいた人」などがきっと試す相手として良いと思うのです。普通は新製品のアイデアをやりよりする対象と思われない様な人たちをお薦めします。

自分の経験に照らすと、アイデアは鮮度が凄く重要です。アイデアそのものを後生大事に保存乾燥してフリーズドライしたとしても余り意味が有りません。むしろ、どんどん新鮮な空気にさらして、どんどん人のアイデアと化学反応を起こして、ある意味すごく動的に転がしていく過程にこそ、新しい発見や発明の機会が潜んでいると思います。

そういったアイデアを常に鮮度高く、お互い刺激を与え合える状態にしておくこと、自由度を失わず他者との交換共有を恐れない態度の方が、断然面白い製品へ成長発展できると思うのです。

SXSWの醍醐味として僕が強く感じるのは、全く異なるコンテキストの人間同士が国境や言語や分野を超えてガンガン出会うことの出来る、その多様性です。多様性と言う言葉は割と耳障りがよくって、別になんでも多様性と言えば多様性なのですけど、SXSW期間中のオースティンで活気づいている、あの空間独自の多様性あふれる邂逅は格別なのです。

今週月曜にSXSWのキックオフミートアップをやったのですが、そこでは SXSW 2013 Interactive のプログラムを分子生物学者の佐々木 浩(東京大学分子細胞生物学研究所)さんと掛け合い形式で語り合いました。

本来、ITの専門家では無くSXSW参加経験の無い彼が、なぜそこで登場するのか?その謎は実際にそこにいらした皆さんにはしっかり解いていただいたんじゃないか?と思います。

そう、まさに多様性の体現です。全く異なった文脈同士がアドリブでいきなり唐突に語り合う面白さ、一触即発の創発性こそが醍醐味なんです。これは意識的にはSXSWで起こっていることの事前シミュレーションだったのでした。

人は往々にして計画性を重んじ感覚や感情のまま行動することを強く戒めます。が、その反面、計画的行動の鋳型にハマるあまり非常に似通った、決まりきった、面白味の感じられない規範を繰り返すだけの毎日になってしまうことがある。そういう極めて退屈な状態も同時に懸念します。

人は新しい発展を迎えるに際には、恐らくその生活の根拠地を変え、つきあう相手を変え、日常話す話題や行動する対象を変えることが最も最短距離で有り、きっと効果的なのでしょう。いわゆる会社組織と言うのは決まったプロセスを集中してやり遂げるには最適の組織体として形成することができますが、その最適化の余り、様々な異分子を受け入れたり、全く異なる文脈を産み育てる多様性を失いがちです。

 ですから、特に新しいアイデアに自分自身魅力を感じられない様な状況では、きっと同じ様な文脈同士の対話や行動が日常的に大半を占めている場合が多い気がします。

そういうとき、普段仕事の会話をしない様な人に向けてシンプルにやりたいこと。アイデアの核を投げかけてみるともの凄く面白いです。思わぬ答えが返ってきますし、想像もしない様な変化球が飛んでくる筈です。

想像を逞しくするなら、僕自身がここしばらくずっと言い続けている「スケスケ社会」というアイデアの基本パートには、そもそもそういった全く異なる異分子同士がお互い創造的に刺激し合える様な社会イメージが横たわっている気がします。

ただ、そういった開放的な対話関係がビジネス戦略上、より効果的で生き残りや成長発展に向いているのかどうか?は、ぜひ分子生物学的な検討をお願いしたい!と思う次第です。

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